主なポイント:
- AMDのHeliosラックスケールシステムは432GBのHBMメモリを搭載、NvidiaのVera Rubin NVL72(288GB)比で50%増。
- シティグループはAnthropicがAMDの新規顧客となる可能性を指摘、7月22〜23日のイベントで発表が見込まれる。
- アナリストは2028年までにAMDのEPSが18.30ドルに達すると予測、株価40倍で732ドル——41%の上昇余地。
主なポイント:

7月22日のAMD Advancing AIイベントで、株価を現在の水準から41%押し上げる顧客獲得が明らかになる可能性がある。
AMDのHeliosラックスケールシステムは、NvidiaのVera Rubinよりも50%多い広帯域メモリを搭載しており、同社は7月22〜23日のイベントでMeta以外のハイパースケーラー顧客を発表する可能性がある。これにより、月間5%の下落基調を反転させる可能性が出てきた。
「Heliosプラットフォームに対する強い顧客需要を確認している」とAMDの経営陣は5月の決算説明会で述べ、詳細は7月のイベントで共有すると付け加えた。
AMDのMI455Xグラフィックスプロセッシングユニットを搭載するHeliosシステムは、432ギガバイトのHBM3メモリを搭載。NvidiaのVera Rubin NVL72の288GBを大きく上回る。メモリ帯域幅はAIトレーニングクラスタにおける主要なボトルネックとなっており、AMDに潜在的な優位性をもたらしている。シティグループのアナリストは5月、AIスタートアップのAnthropicがAMDの顧客リストに加わった可能性があり、イベントで発表される見込みだと指摘した。
AMD株は直近の利益の173倍、フォワード利益の73倍で取引されている。アナリストは今年の1株当たり利益を77%増の7.39ドル、2028年までに18.30ドルと予測している。テクノロジー株中心のナスダック総合指数と同水準のフォワード利益40倍で計算すると、株価は732ドルとなり、現在の水準を41%上回る。
Helios vs. Vera Rubin:メモリ戦争
メモリの優位性は、AMDの競争戦略の核である。HBM(広帯域メモリ)はAIサーバー生産において最も制約のある部品であり、SKハイニックスとサムスン電子は、Nvidia、AMD、およびカスタムチップ設計企業からの需要に対応するのに苦戦している。AMDの432GB構成は、AIワークロードがより多くのモデルパラメータをメモリ内に保持することを可能にし、GPUとシステムメモリ間でデータを往復させる必要性を低減する。このプロセスはレイテンシを増加させ、電力を消費する。
Meta Platformsはすでに2026年後半にHeliosサーバーを導入することを決定している。AMDがさらなるハイパースケーラー顧客——Microsoft、AmazonのAWS、Google Cloudが最も有力な候補——を獲得できれば、同社がNvidiaの支配的なCUDAエコシステムに対して実際に勢いを得ていることを示すことになる。業界データによると、NvidiaはAIアクセラレータ市場の約80%を支配している。
バリュエーションと成長プレミアム
2026年上半期に株価が131%上昇したことで、新規参入の余地は縮まっている。フォワード利益73倍で、AMDは完璧な条件を織り込んだ価格となっている。しかし、同社が製品ロードマップを実現すれば、収益の軌道はプレミアムを裏付けるものとなる。MI455X GPUとHeliosプラットフォームは、2023年にMI300Xが発売されて以来、AMDがNvidiaのデータセンター支配に挑む最も信頼性の高い挑戦状である。
リスクは実行面にある。AMDのMI455Xは、仕様表だけでなく、実際の導入環境での性能を証明しなければならない。NvidiaのVera Rubinプラットフォームは今年後半にサンプル出荷が予定されており、独自のメモリおよびインターコネクト改善で対抗する見込みだ。7月のイベントは、AMDのハードウェアが技術仕様を顧客獲得と収益成長に変換できることを投資家に示す絶好の機会となる。
本記事は情報提供のみを目的としており、投資助言を構成するものではない。