主なポイント:
- アーム株はテクノロジー・ローテーション売りにより4%下落し351.89ドルに
- UBSは目標株価を470ドル、TD Cowenは475ドルに引き上げ、ともに買い推奨を維持
- アナリストは2030年までにアームの自社設計CPUで140億ドルの収益を見込む
主なポイント:

アーム・ホールディングス(Arm Holdings)の株価は水曜日に4%下落し351.89ドルとなった。週間ベースの下落率は19%に拡大しており、幅広いテクノロジー・ローテーションが高飛びするAI銘柄を直撃した格好だ。
「実際の投資家の議論は、当社の見解では、アームのスタンドアロンCPUの収益可能性にある」と、UBSのアナリスト、ティモシー・アルクーリ氏は述べた。同氏は同社の目標株価を260ドルから470ドルに引き上げ、33%の上昇余地があるとし、買い推奨を維持した。
TD Cowenも目標株価を265ドルから475ドルに引き上げ、買い推奨を継続。エージェンティックAIの進化に伴い、グラフィックス・プロセッシングユニット(GPU)よりも中央演算処理装置(CPU)の方が長期的な投資対象として優れていると指摘した。バンク・オブ・アメリカは目標株価を335ドルから460ドルに引き上げたが、中立(Neutral)評価を据え置き、アナリストのビベック・アリヤ氏はアームの420ドルでの株価は「適正に評価されている」と述べている。
これらの目標株価引き上げは、アームがAIデータセンター向けに自社設計したCPUによる本格的なチップ生産に乗り出している動きに焦点を当てている。UBSは、この事業が2030年までに約140億ドルの収益を生み出すと予測しているが、同社は2028年度まで財務的に重要な規模にはならないとしている。
アームは、インテル社のx86標準に対する主要な代替手段となる命令セットアーキテクチャを手がけており、従来のライセンスおよびロイヤリティモデルから、自社でのチップ設計・生産へと事業を拡大している。同社の顧客にはアップル、エヌビディア、サムスン電子、クアルコムなどが含まれる。
ダウ・ジョーンズ・マーケットデータによると、今週の下落にもかかわらず、株価は年初来で227%、過去12カ月で127%上昇している。この売りにより、アーム株はBofAが適正価値と見なす420ドルを約16%下回る水準まで押し下げられた。
短期的な株価動向と強気の長期的アナリスト目標との乖離は、市場がAIローテーションとアームの拡大する製品機会のバランスを模索する中で、今後も高いボラティリティが続くことを示唆している。投資家は今後の四半期において、自社設計CPUの顧客獲得や生産スケジュールに関する最新情報に注目することになる。
本記事は情報提供のみを目的としており、投資助言を構成するものではない。