バブコック・アンド・ウィルコックス・エンタープライズ(NYSE: BW)に対し、公表された価値のわずか数パーセントで解約可能な「24億ドル」とされる契約の価値を捏造し、投資家を誤認させたとして集団訴訟が提起されました。
訴訟を発表した声明の中で、法律事務所リバイ&コーシンスキーは「B&Wは、会社を変貌させるような『24億ドル』の契約を投資家に約束した」と述べています。同事務所は、相手方であるアプライド・デジタル(Applied Digital)が「公表された金額のわずか2%にあたる5,000万ドルという低額で保証を解除できた」と強調しました。
この訴訟は、2025年11月5日から2026年3月11日の間にB&Wの有価証券を購入した投資家を対象としています。この法的措置は、2026年3月12日に空売り業者のウルフパック・リサーチ(Wolfpack Research)が発表したレポートを受けたもので、これにより同社の株価は11.59%下落し、13.05ドルで取引を終えました。レポートは、B&Wの筆頭株主であるBRCグループ・ホールディングスが、相手方と未公開の密接な関係にあると主張していました。
疑惑の核心は、B&Wが同社の大きな勝利として提示した発電契約にあります。しかし訴状によれば、被告側は相手方のアプライド・デジタルが実際には製品を必要としていなかったこと、そして契約には5,000万ドルという比較的少額の手数料で離脱できる条項が含まれていたことを開示していませんでした。訴訟では、これが24億ドルという数字を重大な誤認に導いたと主張しています。
さらに深い疑惑
訴状によると、BRCグループはこの取引の両側に立っていました。ウルフパック・リサーチの空売りレポートは、相手方であるベース・エレクトロン(Base Electron)の取締役の一人が、BRCの共同CEO兼会長でもあったことを詳述しています。さらに、ベース・エレクトロンの登録住所はBRCの本社と同じでした。
これらの事実が明らかになったことで、契約の正当性や、B&Wが謳っていた収益が実際に計上されるのかどうかに疑問が投げかけられています。ローゼン法律事務所やロビンズLLPなどの法律事務所も訴訟を提起しており、筆頭原告の届出期限は2026年6月15日となっています。
一連の訴訟は、疑惑の発覚後に損失を被った投資家の損害回復を目指しています。ウルフパックのレポート後の急激な株価下落は、契約構造の詳細や関係者間のつながりに投資家が驚いたことを示唆しています。この事件により、B&Wのコーポレートガバナンスと情報開示慣行は厳しい監視の目にさらされています。法的プロセスが進む中、投資家は同社の公式な対応を注視することになるでしょう。
本記事は情報提供のみを目的としており、投資勧誘を目的としたものではありません。