Bitwiseは、ソブリン債務懸念がマクロヘッジとしての採用拡大を促す場合、ビットコインの公正価値は22万4000ドルに達する可能性があると主張している。
Bitwiseは、ソブリン債務懸念がマクロヘッジとしての採用拡大を促す場合、ビットコインの公正価値は22万4000ドルに達する可能性があると主張している。

Bitwiseは6月2日に発表したリポートで、ソブリン債務圧力が投資家を政府与信システム外の資産へと向かわせる場合、ビットコインの理論上の公正価値は22万4000ドルに達するとの見解を示した。
「世界の借り換え需要の規模は構造的なリスクを生み出しており、ソブリン与信リスクに対するヘッジとしてのビットコインの役割を拡大させる可能性がある」と、Bitwiseが引用したデフォルトリスクモデルの作成者であるグレッグ・フォス氏はリポートで述べた。
OECD(経済協力開発機構)は、政府と企業が2026年に約29兆ドルを借り入れると予想しており、これは2024年比で17%増加し、10年前のほぼ2倍の水準となる。Bitwiseによると、この借り入れの約78%は新規支出ではなく、既存債務の借り換えに充てられるという。日本の10年国債利回りは最近2.66%まで上昇し、米30年国債利回りは5月11日に2007年以来の高水準となる5.11%に達した。
Bitwiseは、債券市場のストレスが深刻化し中央銀行が追加流動性で対応した場合、投資家が法定通貨の流動性回帰を予想する中でビットコインが恩恵を受ける可能性があると指摘。同社は7万8000~8万ドルのレンジを強気と弱気の分水嶺とし、8万5000ドルを突破すれば9万5000ドルへの道が開かれると述べている。
迫る29兆ドルの借り換えの壁
リポートでは、日本の高債務負担と上昇する国債利回りが特に注目された。日本の公的債務はGDP比で約230%に達し、主要経済国の中でも最高水準にある。Bitwiseによると、日本の投資家は約1兆2000億ドルの米国債を保有しているが、国内利回りの上昇により、為替ヘッジコストを考慮すると外国債券の魅力が低下している。同社は、日本の10年利回り2.66%と、円ヘッジされた米10年国債の利回り2.19%を比較し、この格差が日本の資本を国内債券に呼び戻す可能性があると指摘した。
圧力は日本に限らない。Bitwiseによると、10年スワップスプレッドで測定される米国のソブリンリスクプレミアムは、2011年と2012年の欧州債務危機以来の高水準に上昇している。金融環境の引き締めは短期的にビットコインに重荷となる可能性があるが、債券市場での深刻な混乱は中央銀行に流動性供給を強いる可能性があり、ビットコインにとって有利な環境を生み出すとしている。
長期保有者による供給逼迫
需要が弱まっている中でも、ビットコインの需給ダイナミクスは強気の見方を支えている。Bitwiseによれば、長期保有者は現在、過去最高の1485万BTC(循環供給量の約74.3%)を保有している。ビットコイン供給量の60%以上は1年以上移動しておらず、48.5%は2年以上動いていない。
ビットコインのMVRV(市場価値対実現価値)比率は依然として長期平均を下回っており、過去のデータのうち36%のみがこれを下回る水準だとBitwiseは述べている。同社は、このバリュエーションギャップにより、投資家が割高なテクノロジー株から希少資産へと資本をシフトし始めた場合、ビットコインの魅力が高まる可能性があると指摘した。
ビットコインは6月2日時点で約7万2000ドルで取引されており、5月に8万~8万5000ドルのレジスタンスゾーンを突破できなかった。世界のビットコインETP(上場投資商品)では、5月中に10億ドルを超える純流出が記録され、センチメントの重しとなった。Bitwiseは、7万8000~8万5000ドルのレンジを回復すれば、投資家の信頼感が改善し、新たな資金が市場に戻ってくる可能性があると述べている。
本記事は情報提供のみを目的としており、投資助言を構成するものではありません。