重要なポイント
- バンク・オブ・アメリカは、AIデータセンター市場予測の上方修正を理由に、Coherentの目標株価を365ドルから400ドルに引き上げました。
- 同行は、年初来97%の急騰後の割高なバリュエーションを指摘し、同社株の格付けを「中立」で据え置きました。
- BofAは、2030年までのAIデータセンターの総獲得可能市場(TAM)予測を、1.4兆ドルから1.7兆ドルに引き上げました。
重要なポイント

バンク・オブ・アメリカ(BofA)は、AIデータセンターシステム向けの総獲得可能市場(TAM)予測を3,000億ドル引き上げたことを受け、Coherent(NYSE:COHR)の目標株価を365ドルから400ドルに引き上げ、格付けを「中立」で維持しました。
同社の論拠は、AIインフラ市場のパイが拡大することにあり、新しいコンピューティング・アーキテクチャの導入に伴い、2026年と2027年はAI関連の売上と投資収益が加速する年になると主張しています。Coherentにとって、同社の光コンポーネントは、銅線では不可能な高帯域幅のデータ移動を担うAIデータセンター内の極めて重要な「配管」の役割を果たしています。
BofAのこのアナリスト判断は、AIセクターに対するテーマ的な見解を反映したものであり、同社は同日、複数のAIインフラ関連銘柄の目標株価を一斉に引き上げました。
Coherent株は年初来で約97%上昇しており、これが今後の見通しが改善したにもかかわらず同社が「中立」の立場を維持した理由の一つです。株価は予想株価収益率(PER)45倍という割高な水準で取引されており、第4四半期の売上高ガイダンス(19.1億ドル〜20.5億ドル)は勢いを示唆しているものの、産業部門の前期比16%減少や31億ドルを超える長期負債といったリスクも存在します。
光ネットワーキング関連銘柄の急騰は2026年の主要なテーマであり、Coherentのパフォーマンスは一部の純粋な競合他社に遅れをとっています。Applied Optoelectronics(NASDAQ:AAOI)は年初来441%上昇し、Lumentum(NASDAQ:LITE)は同期間に166%上昇しました。Coherentの事業は、大規模な産業部門を含む多角化された構成となっているため、競合他社に比べて成長は着実ですが爆発力には欠けています。
Coherentの戦略的地位は、次世代光コンポーネントの米国製造を支援するための20億ドルの投資を含む、Nvidia(NASDAQ:NVDA)との重要なパートナーシップによって強化されています。この関係により、主要なAIアクセラレータ企業のサプライチェーンにおけるCoherentの役割が強固なものとなりました。同社のデータセンター&コミュニケーション部門の2026年度第3四半期の売上高は、前年同期比41%増の13.61億ドルに達し、現在は総売上高の75%を占めています。
今回の目標株価引き上げは、Coherentの長期的なAI光技術に関する論拠を裏付けるものですが、「中立」格付けは、楽観論の多くがすでに株価に織り込まれていることを示唆しています。投資家は、需要が持続的な利益成長に結びついているかどうかを確認するため、近く発表される2026年度第4四半期の決算報告を注視することになるでしょう。
この記事は情報提供のみを目的としており、投資勧誘を構成するものではありません。