重要なポイント:
- CoreWeaveの第1四半期の売上高は前年同期比2倍以上の20.8億ドルに達しましたが、第2四半期の売上高見通し(24.5億〜26億ドル)がアナリスト予想を下回りました。
- 同社の受注残は、Meta Platformsとの新たな210億ドルの契約に支えられ、約1,000億ドルにまで膨れ上がりました。
- 決算発表後の株価下落にもかかわらず、年初来では60%以上上昇しており、高成長・高レバレッジモデルをめぐる強気派と弱気派の議論が浮き彫りになっています。
重要なポイント:

(P1) AIクラウドプロバイダーのCoreWeaveの株価は、第2四半期の売上高見通しが予想を下回ったことを受け、11%下落しました。990億ドルという巨額のプロジェクト受注残があるにもかかわらず、部品コストの上昇が収益化への道を脅かす可能性があるとの懸念が強まっています。
(P2) 「今回の結果は、このビジネスの極めて高いレバーレッジ性を示している」とセクターアナリストは指摘します。「大手クラウド3社とは異なり、CoreWeaveは大規模な設備増強の資金をほぼ完全に負債で賄っており、そのため利益率が部品価格のインフレに対して非常に敏感になっています」
(P3) 同社の第1四半期の売上高は前年同期比2倍以上の20.8億ドルとなり、アナリスト予想の19.7億ドルを上回りました。しかし、調整後1株当たり損益は1.12ドルの赤字となり、予想の0.91ドルの赤字よりも拡大しました。第2四半期の売上高見通しは24.5億〜26億ドルと、コンセンサスである26.9億ドルを下回り、通年の設備投資予算の下限を310億ドルに引き上げました。
(P4) 今回の結果は、投資家にとっての核心的な議論を浮き彫りにしています。それは、最近の200億ドルを超える負債と増資によって賄われているCoreWeaveの急速な規模拡大が、AmazonやMicrosoftのようなハイパースケーラーと競合しながら利益を上げられるかどうかという点です。株価は年初来で依然として60%以上上昇していますが、成長を重視する強気派とバランスシートを警戒する弱気派の戦場となっています。
CoreWeaveの明暗はくっきりと分かれています。一方で、同社は猛烈なペースで数十億ドル規模の契約を結んでいます。第1四半期にはMeta Platformsから210億ドルの確約を取り付けたほか、AI企業のAnthropic、Mistral、Cohereとの契約を拡大しました。これにより、将来の契約収益の指標である残存履行義務(RPO)は、合計で約1,000億ドルに達しました。
その一方で、成長のためのコストは上昇しています。出資者でもあるNvidiaなどのパートナーから提供される既製品のGPUへの依存は、価格上昇の影響を受けやすい体質を意味します。2024年の設備投資見通しを、これまでの最低300億ドルから310億〜350億ドルの範囲に引き上げた決定は、AIインフラブームの収益性に疑問を抱き始めていた投資家を不安にさせました。
決算発表後の売りは、著名なバリュー投資家である段永平(Duan Yongping)氏が2,000万ドルの新規ポジションを構築したという、市場が注目する動きがあったにもかかわらず発生しました。しかし、この強気のシグナルは、弱気な見通しや一部の社内関係者による継続的な株式売却によってかき消されました。
投資家にとって、CoreWeaveはAIデータセンターブームへの極めて投機的な賭けを意味します。AIワークロードに特化した高性能なクラウドインフラを提供するという同社のモデルは、膨れ上がる受注残によって裏付けられています。しかし、豊富なキャッシュを持つAWS、Microsoft Azure、Google Cloudとは異なり、CoreWeaveには拡大資金を賄うための、独立した収益性の高い別の事業がありません。同社の成功は、規模を拡大する中でいかに負債を管理し、コストを抑制できるか、その能力にかかっており、最新の財務報告を受けてその課題が改めて注目されています。
本記事は情報提供のみを目的としており、投資勧誘を目的としたものではありません。