主なポイント:
- 日本は米国からの輸入と在庫放出により、2028年3月までの原油供給を確保
- 7月の米国からの輸入量は前年の月平均の10倍超に
- ホルムズ海峡封鎖の中、6月8日時点で日本の石油在庫は消費日数201日分
主なポイント:

日本は代替原油供給を確保し、戦略備蓄を活用することで、7月以降の月間消費量の100%を賄い、イランのホルムズ海峡封鎖を回避した。
日本の高市早苗首相は木曜日、閣議で、中東原油を米国からの輸入と戦略備蓄の放出に置き換えることで、2028年3月までの安定的な石油供給を確保したと述べた。イラン戦争により従来の供給路の93%が遮断されたことを受け、従来の見通しを1年延長した形となる。
高市首相は東京での閣議で「7月分については、前年の月平均消費量の100%に相当する代替供給を確保した」と述べた。7月の米国からの輸入量は前年の月平均の10倍を超える見込みだと付け加えた。
日本は3月16日より国内石油消費量の約50日分に相当する備蓄の放出を開始し、その後産油国との共同備蓄から約5日分、さらに5月1日からは20日分の放出を追加した。経済産業省によると、6月8日時点で、総在庫は消費日数201日分に相当し、政府備蓄が107日分、民間備蓄が92日分、共同備蓄が3日分となっている。
供給の余裕期間が延びたことは日本に時間を稼ぐ一方で、2025年の日本の中東原油輸送量の93%が通過していたホルムズ海峡の封鎖の深刻さを浮き彫りにしている。日本は昨年、原油の94%を中東から輸入しており、イラン紛争の影響を最も受ける先進経済国の一つとなっている。高市首相は6月13日からフランスで開かれるG7サミットでこの問題を取り上げ、主要航路の自由航行確保とアジア全域での戦略備蓄支援を同盟国に呼びかける方針を示した。
米国輸入がギャップを埋める
日本が米国産原油に軸足を移すことは、エネルギー調達における構造的な転換を示している。高市首相は、7月の米国からの輸入量は前年の月平均の10倍以上に急増すると述べた。これは従来ホルムズ海峡を経由していた数量を代替するものだ。ロイターのデータによれば、米国は世界最大の石油輸出国となっており、供給削減の犠牲者だった1973年のアラブ石油禁輸時からの逆転劇となる。
6月のカバー率が80%と7月の完全代替に及ばなかったのは、タンカー契約の振り替えや新たな供給契約の締結に遅れが生じたことを反映している。5月1日に開始された取り崩し以降、日本の戦略備蓄からの追加放出は発表されておらず、当局は夏の需要ピーク期間を通じて現在の軌道が維持できるとの確信を持っていることを示唆している。
世界市場にとっての重要性
日本が戦略備蓄を枯渇させることなく2028年3月までの供給を確保できたことは、同様のリスクに直面する他のアジアの輸入国にとってのモデルケースとなる。シンガポールの石油製品在庫は最近約13年ぶりの低水準に落ち込み、中国は米国の制裁で通常ルートが混乱した後、西アフリカや中東からの代替供給先を模索している。
イラン戦争により、世界の石油の約5分の1が通過するホルムズ海峡は事実上閉鎖されている。ブレント原油価格は、外交的解決の可能性と長期化リスクを投資家が比較考量する中、高止まりしている。高市首相の欧州歴訪(G7前に英国やイタリアの首脳との協議を含む)は、日本が主要経済国間での協調対応を推進していることを示している。
本記事は情報提供のみを目的としており、投資助言を構成するものではありません。