主なポイント:
- PalantirのMaven AIプラットフォームが国防総省のプログラム・オブ・レコードに指定され、安定した複数年資金が確保された
- Rosenblatt Securitiesは目標株価を150ドルから200ドルに引き上げ、38%の上昇余地を示唆
- 同社株はイラン戦争やその後の和平合意など中東の地政学的動向に鋭敏に反応している
主なポイント:

PalantirのMaven AIプラットフォームが国防総省のプログラム・オブ・レコードに指定され、安定した資金調達を確保。同社の軍事部門との統合がさらに深化した。
Palantir Technologiesの株価が上昇した。国防総省がMaven AIプラットフォームをプログラム・オブ・レコード(正式調達プログラム)に指定し、同軍の旗艦的人工知能イニシアチブの長期資金を確保、同社の政府向け収益源のリスクを低減させた。
「これにより、試験的なプログラムが資金調達対象の調達カテゴリーに転換された」とRosenblatt Securitiesのアナリストは指摘し、目標株価を150ドルから200ドルに引き上げ、買い推奨を継続した。新たな目標株価は現在の株価水準から38%の上昇余地を示唆する。
同社によると、Maven AIシステムはAnthropic、Google、OpenAIの大規模言語モデルをPalantirのセキュアな政府向けフレームワーク内で統合する。プログラム・オブ・レコード指定により、このプロジェクトはアドホックな資金調達から予測可能な複数年度の予算ラインに移行し、国防技術イニシアチブに長年にわたって付きまとってきた毎年の予算承認の不確実性から切り離される。
トランプ大統領の称賛から国防総省の承認へ
トランプ大統領がPalantirを公に称賛した際に同社株に1000ドル投資していた場合、その価値は大幅に上昇しており、政府のAI契約拡大に伴う株価上昇を反映している。同社は物議を醸したデータ分析請負業者から、国防総省の主要なAI統合パートナーへと変貌を遂げており、この移行が評価額拡大の大部分を牽引してきた。現在、Palantirの政府部門は収益の過半数を占め、Mavenプログラムはその中でも最も急速に成長している要素の一つである。
プログラム・オブ・レコード指定は、国防総省の調達方針の広範な転換も反映している。国防総省はAI機能を社内で構築するのではなく、Palantirのように複数のAIモデルを単一の運用フレームワークに統合できる商用プラットフォームに依存する傾向を強めている。このアプローチは、企業が複雑性とコスト削減のためにAIベンダーを統一プラットフォームに統合する民間セクターの動きと軌を一にする。
地政学の交錯
Palantirの株価は中東情勢に極めて敏感に反応している。米国とイランの和平合意の報道を受けて同社株は上昇し、地域にエクスポージャーを持つ防衛関連企業のリスクプレミアムが低下した。同株はイラン戦争勃発時に一時的に下落を反転させた後、2026年4月初旬に再び下落しており、防衛関連株にとって地政学的イベントが両刃の剣であることを示している。
Rosenblattによる今回の目標株価引き上げは、Palantirがこうした不安定な環境を乗り切る中で行われた。Maven AIが国防総省の正式プログラムとなったことで、同社の政府部門は複数年度にわたる収益の可視性を獲得し、開発コストの安定化に伴うマージン拡大を支える可能性がある。投資家にとっての課題は、現在の株価評価——過去1年で急拡大している——が既にこの安定性を織り込んでいるのか、それともプログラムが他の軍事部門に拡大するにつれて更なる上昇余地が残されているのかを見極めることである。
本記事は情報提供のみを目的としており、投資助言を構成するものではない。