S&P500先物は木曜日に小幅下落。トレーダーらは6月の非農業部門雇用者数報告を前に神経質な展開となっており、このデータ次第でFRBの下半期の金利経路が左右されかねない。
S&P500先物は木曜日に小幅下落。トレーダーらは6月の非農業部門雇用者数報告を前に神経質な展開となっており、このデータ次第でFRBの下半期の金利経路が左右されかねない。

S&P500先物は木曜日に小幅下落。トレーダーらは6月の非農業部門雇用者数(NFP)報告を前に神経質な展開となっており、このデータ次第でFRBの下半期の金利経路が左右されかねない。
ニューヨーク時間午前7時5分時点でS&P500先物は0.3%低下。ナスダック100先物は0.4%下落し、水曜日にナスダック総合指数が0.9%安で引けたハイテク株の軟調な流れを引き継いだ。ダウ工業株30種平均先物は0.2%の低下。
「市場は雇用統計を前に様子見ムードであり、コンセンサスからのかい離は大幅なポジション変更を引き起こす可能性がある」とエッジンの株式市場アナリスト、サラ・リン氏は指摘する。「弱めの数字なら利下げ観測が再燃する一方、強い結果はFRBの様子見姿勢を維持させ、割高感のあるハイテク・トレードに圧力をかけるだろう」。
エコノミストは6月の非農業部門雇用者数が11万人から12万5000人の増加と予測。前月の13万9000人増から鈍化する見通しだ。失業率は4.1%で横ばい、平均時給は前月比0.3%上昇の見込み(ブルームバーグ調査)。レジャー・ hospitality(宿泊・飲食)セクターが最近の雇用増をけん引してきたが、夏の採用ピークを過ぎればその追い風は弱まるとアナリストはみている。
FRBが6月の会合で7会合連続となる据え置きを決定し、ベンチマーク金利を5.25%~5.50%に維持したことを受け、今回の統計の重要性は一段と高まっている。パウエルFRB議長は利下げを検討する前に「さらなる良好なデータ」が必要だと強調。インフレが冷え込んでいるにもかかわらず労働市場は底堅さを維持しており、政策当局者に緩和の理由を与えていない。CMEフェドウォッチのデータによると、フェッドファンド先物は9月会合での利下げ確率を58%と織り込んでおり、1カ月前の65%から低下している。
半導体株、勢いを失う——ローテーション懸念高まる
弱気ムードは半導体銘柄で最も顕著で、フィラデルフィア半導体株指数(SOX)は水曜日に1.6%下落。エヌビディアは2.3%、アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)は1.8%、インテルは1.1%それぞれ下落し、トレーダーは年初来28%上昇したAI主導のラリーがファンダメンタルズを先取りしすぎたのではないかと疑問視している。この売りは米10年債利回りが4ベーシスポイント上昇して4.38%となった動きと連動し、期間の長いキャッシュフローを抱えるグロース株の重しとなった。
CBOEボラティリティー・インデックス(VIX)は水曜日に14.7まで上昇し、2週間ぶりの高水準。データ発表を前にポートフォリオ保護への需要が高まっていることを示している。ニューヨーク証券取引所の売買高は20日平均を8%下回り、慎重なムードを反映した。
クロスアセットへの影響は雇用統計次第
雇用統計が予想を下回れば、ドルは下落し金は上昇する公算が大きい。金は木曜朝に1オンス=2345ドルで取引されている。ブルームバーグ・ドル・スポット・インデックスは朝方に0.1%上昇。ポジション調整が進むなかでの動きだ。ウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)原油はOPECプラスの減産による供給制約に支えられ、1バレル=82.50ドル付近で推移している。
ハイテクから他セクターへの資金シフトここ数週間繰り返し見られるテーマであり、エネルギー、金融、公益事業がアウトパフォーム。投資家はAI関連銘柄の割高なバリュエーションからの逃避先を求めている。S&P500の情報技術セクターは過去5営業日で3.2%下落した一方、エネルギーセクターは同期間に1.8%上昇している。
6月の雇用統計は東部時間午前8時30分に発表予定。トレーダーは過去数月分のデータ改定値にも注目しており、2026年は下方修正が相次いでFRBの労働市場の勢いに関する評価を複雑にしてきた。
本記事は情報提供のみを目的としており、投資助言を構成するものではない。