主なポイント:
- 川崎重工業がエアバス・ディフェンス・アンド・スペースと防衛ドローンで技術提携
- ユーロドローン計画に川崎の対潜戦システムを提供し、日本防衛省に共同提案へ
- 5年間で約43兆円の防衛費増強計画が、日本の無人機能力へのシフトを促進
主なポイント:

日本の川崎重工業がエアバス・ディフェンス・アンド・スペースと防衛ドローンで技術提携を結ぶことが6日、明らかになった。日本政府が1954年以来最も重大な安全保障政策の転換を進め、約43兆円の防衛費増強を推し進める中での動きだ。
事情に詳しい人物が日本経済新聞に語ったところによると、「今回の協業は、川崎の対潜戦ノウハウとエアバスの無人航空機システムプラットフォームを組み合わせるもの」になるという。川崎は、ドイツ、フランス、イタリア、スペインの4カ国が参加するユーロドローン計画向けに、対潜戦システムを提供。さらに、その製品を日本の防衛省に共同提案する計画だ。
今回の提携は、日本の重工業メーカーが外国大手と防衛ドローンで協力する初めてのケースであり、東京の防衛戦略における大きな方向転換を反映している。日本は2022年に承認した5カ年計画の下、防衛費を戦後上限である国内総生産(GDP)の約1%から、NATO平均に近い約2%へと引き上げており、約43兆円を計上している。また、米国のトマホーク巡航ミサイルを取得し、国産の12式地対艦誘導弾の射程延伸を進めるとともに、遠方の軍事目標を攻撃可能な長距離攻撃システムの開発にも着手している。
今回の提携は、日本の防衛能力における重要なギャップを埋めるものとなる。日本は無人機の分野で中国に大きく後れを取っており、近年の予算では偵察ドローン、無人海洋システム、ドローン防衛技術、そして東シナ海や台湾周辺での自律型システムに重点が置かれている。日本が海外の大手防衛企業との技術提携を追求した前例としては、2011年のF-35戦闘機選定があり、その後100機以上の発注に拡大している。
エアバスにとって、この提携は日本の拡大する防衛市場に戦略的な足がかりを提供するものとなる。世界的な軍事費増加を背景に、欧州の防衛関連企業が新たな顧客を模索する中での動きだ。ユーロドローン計画は欧州最大の無人航空機システム構想であり、ロシアのウクライナ侵攻以降、欧州の防衛優先順位が変化する中で、中高度・長時間滞空(MALE)能力のギャップを埋めることを目的としている。
2025年10月に就任した髙市早苗首相は、安倍晋三元首相から約10年にわたる前任者の防衛政策路線を継続している。この防衛力増強には、台湾に向かって延びる南西諸島へのミサイル、レーダーシステム、水陸両用作戦部隊の配備強化や、英国やイタリアとの次世代戦闘機開発計画(GCAP)への参加も含まれている。
今回の動きの影響は日本の国境を超える。欧州のパートナーと統合された、より能力の高い日本の防衛産業基盤は、インド太平洋地域における無人システムの勢力均衡を変える可能性がある。日本がNATO基準を満たすGDP比2%の防衛費を負担する姿勢を示したことは、日本安全保障の最終的な保証者である米国との関係強化にもつながる。川崎とエアバスの提携は、両者にとってその目標を追求する具体的な手段となる。
本記事は情報提供のみを目的としており、投資助言を構成するものではありません。