新築住宅建設が13カ月ぶりの高水準に急増した一方で、将来の建設許可件数が大幅に減少したことは、米住宅市場の健全性について強弱入り混じる状況を示唆しています。
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新築住宅建設が13カ月ぶりの高水準に急増した一方で、将来の建設許可件数が大幅に減少したことは、米住宅市場の健全性について強弱入り混じる状況を示唆しています。

3月の米住宅着工件数は10.8%増加し、エコノミスト予想を大幅に上回りました。これは建設部門における一部の力強さを示唆しています。商務省が水曜日に発表したデータによると、新設住宅着工件数は季節調整済みの年率換算で150.2万戸に達し、ウォール・ストリート・ジャーナルがまとめたエコノミスト予想の140万戸を大きく上回りました。
この堅調なヘッドライン数字を牽引したのは、戸建て住宅の着工急増であり、前月比9.7%増の103.2万戸と13カ月ぶりの高水準を記録しました。しかし、将来の建設に向けた許可件数が大幅に減少したことは、回復の持続性に疑問を投げかけており、コスト増と金利上昇に直面する建設業者の慎重な姿勢が続いていることを示しています。
今回のデータは米経済の複雑な状況を浮き彫りにしています。戸建て着工件数は103.2万戸に増加した一方で、将来の戸建て住宅建設許可件数は3.8%減の89.5万戸に落ち込みました。変動の激しい集合住宅部門が23.5%と急落したことで、建設許可件数全体では10.8%の大幅減となりました。この乖離は、建設業者が既存の受注残の処理を進める一方で、新規プロジェクトの開始には消極的になっていることを示唆しています。
こうした動きは連邦準備制度理事会(FRB)にとって課題となります。堅調な住宅市場は経済活動を活性化させる一方で、インフレ圧力の一因となる可能性もあり、利下げ計画の遅れにつながる恐れがあります。今回の住宅統計は、政府が第1四半期の国内総生産(GDP)速報値を発表する前日に公表されました。GDPでは住宅投資が5四半期連続でマイナス成長になると広く予想されています。
住宅建設業者は厳しい環境に置かれています。全米住宅建設業者協会(NAHB)の最新調査によると、4月の業況感は悪化しており、会員からは燃料価格の上昇によりサプライヤーが建築資材コストを引き上げたとの報告が相次いでいます。
さらに、フレディマックのデータによると、30年固定住宅ローン金利は2月下旬の6%を下回る水準から、先週には平均6.23%まで上昇しました。買い手と建設業者の双方にとって借入コストの上昇は、市場回復の大きな逆風となっています。したがって、3月の着工件数の急増は、金利とコスト上昇の影響が本格化する前の、一時的な加速にとどまる可能性があります。
この記事は情報提供のみを目的としており、投資助言を構成するものではありません。