米国の工場活動は6月に6カ月連続で拡大したが、そのペースは予想を下回り、主要なインフレ指標は1年超ぶりの大幅な低下を記録した。
米国の工場活動は6月に6カ月連続で拡大したが、そのペースは予想を下回り、主要なインフレ指標は1年超ぶりの大幅な低下を記録した。

米国の工場活動は6月に6カ月連続で拡大したが、そのペースは予想を下回り、主要なインフレ指標は1年超ぶりの大幅な低下を記録した。
米国の製造業は6月に6カ月連続で成長したものの、5月の急拡大から勢いを失い、中東の不安定な停戦合意を受けてサプライチェーンが改善したことから、工場出荷段階のインフレは急激に鈍化した。米供給管理協会(ISM)の製造業PMIは5月の54.0から53.3に低下し、ロイターがエコノミストを対象に実施した調査の中間期待値53.9を下回った。50を超えると、米経済の9.4%を占める同セクターの拡大を示す。
「6月のデータは製造業が依然として拡大しているものの、前倒し発注の恩恵が薄れる中で成長ペースは緩やかになっていることを示している」と、ISM製造業景況委員会のティモシー・フィオーレ委員長は述べた。
投入コストの指標であるISM支払価格指数は、5月の82.1から73.0へ急落し、コンセンサス予想の77.5を大きく下回り、2025年初頭以来の最大の月間低下幅を記録した。この低下は、不安定な中東停戦により原油価格が戦前の水準に押し戻されたことを反映しているが、半導体や電子機器などのテクノロジー製品のコストはAI投資ブームにより依然として高止まりしている。新規受注は56.8から56.0に低下し、受注残は減少、輸出は縮小した。工場在庫は長期にわたる減少期間の後に回復し、サプライヤー納入は60.6から57.4に鈍化し、サプライチェーン環境の改善を示唆した。
雇用指数は48.6から49.7に改善したものの、50の閾値を下回ったのは41カ月のうち40回目となり、工場の雇用における根強い弱さを反映している。2023年1月以来、ISM製造業雇用指数は1カ月を除くすべての月で縮小しており、活動全体が拡大しているにもかかわらず、同セクターの構造的な課題を浮き彫りにしている。
安定しつつも緩やかな成長と価格圧力の緩和の組み合わせは、ソフトランディング(軟着陸)の可能性を強めるものだが、金融市場は依然として米連邦準備制度(FRB)が年内に利上げを行うと予想している。FRBは6月の会合で政策金利を3.50%〜3.75%に据え置いたが、最新の四半期見通しでは当局者がさらなる引き締めを予想していることが示された。投入コストのインフレがこれほど急激に冷え込んだのは2025年初頭以来であり、その後FRBは2会合連続で利上げサイクルを休止し、その後同年後半に再開していた。
このデータを受けて米国債利回りは低下し、2年債利回りは3ベーシスポイント低下の4.12%となり、トレーダーは利上げペースへの賭けを縮小した。S&P500種株価指数は小幅高で寄り付き、年初来の上昇幅を拡大。このデータは、景気後退に陥らずに景気が引き締め政策を吸収できるとの期待を強めた。
※本記事は情報提供のみを目的としており、投資助言を構成するものではありません。